観た。
確かに同一な日の別視点、別人物な進め方も面白いが、個人的にはもう少し主題を絞って欲しかったかなあ。高校生のモラトリアムな日常の中で、何か(桐島)に流されて過ごす毎日と桐島が部活辞めることになって、そこから脱却する過程みたいなのはとっても面白い。しかし、(これは自分が悪いんだけど)この軽い日常的な喪失感から始まる自分探しゲームな感じがスゴイ村上春樹な展開だなあ、と思った。特に落ちないし、そうやって時は進んでいく、みたいな。タイムゴウズバイ。物語、物語。葛藤と恋愛と性と、それが人生。まあ、なんでも良いけど。
神木くん?(映画部部長)の演技がハマってて良かったなあ、あういう演技の幅ってスゴイと思う。なんだろう、やっぱり俳優ってセリフじゃない部分でどれだけ伝わるかだし、キャラとしてあるある感があったのが楽しい。映画部は二人がはまり過ぎて面白い。ホントに声出して笑ったこと数回。
序盤で、あ、これは桐島出てこないパターンだな?と思ったら、後半で屋上にいてビックリした。でも、やっぱりちょっと出なくてホッとしたw
それにしても、いちいち、キレイな構図と絵だったなあ、良いカメラだなあと思ったことが多かった。良い映画って脚本、演出、演技以上に「絵」だと思うんですよね。最終的なユーザーインターフェースとしての、映像の一コマ。良い「絵」の連続こそが名画につながるってことを痛感しきりであって、そう言う意味で、桐島部活も名作と言っても良いのだと思います。